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執筆者の写真中山康直

『聖徳太子コード』番外編【天地龍球の風に乗って】②「ノアの方舟伝説」

更新日:6月1日

画像:『聖徳太子コード』番外編【天地龍球の風に乗って】
 

前回は「琉球に眠る『世海』の秘密」として、琉球は世界と日本列島の雛型を担っている「始まりの聖地」であり、失われた古代文明が息づいていることをお伝えしました。今回はそのつづきとして、私が経験したその一端をシェアしたいと思います。

 

②「ノアの方舟伝説」



古代ユダヤやシュメールとの共通性


沖縄には、世界中の神話と同じような伝説が数多く残されている。

四国の剣山に伝えられているといわれる有名な「失われたアーク」や「ソロモンの秘宝」など、古代ユダヤと関係する伝説やシュメールの神話と酷似する話が古くから伝えられ、日本列島に伝わる以前の知られていない神話が伝承されているのだ。

 

伊是名や伊平屋、伊部と安田など、地名や苗字にも、ユダヤとの共通性も見え隠れし、シュメールの都市「ウル」を連想させる「ウルマ」や「ウルカ」などの土地の名も残っている。


画像 アーク

(画像 契約の箱)

「失われたアーク」とは『旧約聖書』に記されている、十戒が刻まれた石板を収めた聖櫃、いわゆる「契約の箱」のこと。ソロモン王の死後、エルサレム全体とエルサレム神殿が破壊されてバビロン捕囚が始まる際、行方がわからなくなったことから、失われた聖櫃(The Lost Ark)と呼ばれる。また「ソロモンの秘法」とも呼ばれることもある。

 

画像は1470年代に描かれたユダヤ古代誌の挿絵。イスラエルの民が契約の箱を担いで7日の間、エリコの城壁のまわりを周り、ラッパを吹くと城壁が崩れたという旧約聖書『ヨシュア記』6章に記されたエピソードを描いたもの。

 


龍宮城「本部」に咲いた鳩蘭


昨年、沖縄本島に住む友人から、「ノアの方舟」についての情報がもたらされた。なんと、琉球にノアの方舟が存在した証拠があるから見に来ないか、というのだ。

 

しかも、その証拠のある場所が民家の裏山にあり、一般的には隠されているので、土地所有者の許可を取らないと入れないということから、訪問可能な日程も指定された。

 

結局、この情報がきっかけとなって、2023年何度目かの琉球上がりとなり、指定された日より前乗りして準備を整え、当日待ち合わせ場所に向かった。待ち合わせ場所は、私たちが「龍宮城本部事務所」と呼んでいるところで、到着すると、一日だけしか咲かないという「鳩蘭」が満開となっていた。


写真 鳩蘭

(写真 鳩蘭)

写真は海洋博公園さまからお借りしました https://oki-park.jp/kaiyohaku/blog/detail/1159



ムイの中にそびえ立つ舟型岩


幸先のよい兆しを受け取りながら、ノアの方舟が隠されているムイ(森)の中に入っていくと、そこにはまさにノアの方舟を彷彿とさせる大きな舟型岩があり、船首を天に向けて、まるで大地に浮かんでいるように見えた。

 

ジャングルの中にあるので、全体像を把握するのは時間がかかりそうだが、近くまで行って触れてみると、確かに舟型をしているものの、この岩は明らかに琉球石灰岩であり、ノアの方舟そのものとは考えにくい。長い年月の経過により化石化していたとしても、ここまで石化しているはずはない。

 

物的にノアの方舟であることが確認できないことから、なぜ、この巨大な岩がノアの方舟と言われているのか、この話の出発点にはどんなエピソードが秘められているのか、逆に興味津々となった。

 

この謎を突き止めるべく、地元に残る言い伝えや昔話を調べたいと思ったところ、このノアの方舟伝説を語り継ぎ、代々隠された御嶽を守り続けているお家に招かれて話を聞けることになった。

 

その家系についての詳細は、ここで書くことはできないが、私たちを快く受け入れてくれて、一族に伝えられている伝承を話してくれた。


画像:ノアの箱舟

(画像 ノアの箱舟)

『ノアの箱船』(エドワード・ヒックスによる1846年の作品)。旧約聖書のほか、古代の大洪水にまつわる伝説や神話(大洪水神話)は、世界中に存在することから、地球規模で発生したものだと思われる。




 

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